”聴く”と”聞く”。
ひとえに”キク”と言っても2つの異なる漢字があります。
この違いは何なのか…?
”聞く”とは”文字通り聞くこと”で、相手が話す”内容を理解する”ということです。
端的に言えば”字面通りに・話された言葉通りに解釈する”ということですね。
では”聴く”とはなんでしょうか?
”表現された内容を超え本心・本意・感情を理解する”ということです。
具体例がないと伝わり辛いかもしれませんが、”聞く”とは”表面上の言葉の意味”を捉えることであり、”聴く”とは”表面上の言葉の裏にある感情・考えをとらえること”になります。
別の書籍ですが”ピッタリな例”がありました。
いい例ですね。
上記の通り”話の奥にある感情をキクことが聴く”ということです。
LISTENでは”2つのキク”を明確に分け記載・利用していますが、本書で説明されている”聴く=感情を理解する”とは一体どうゆうことか?
まずは”感情を聴くコト”について理解を深めていきましょう。
目次
■”感情を聴く”には”事実と感情”の切り分けから!!
まずは本書の”聴く”についての説明箇所の紹介から。
こちらの抜粋で重要なのは次の2点。
「話の細かな所を知ってもらいたいのではない。自分にとってその話が”どのような意味”を持つのか理解してもらいたい。」
「解釈する力…話し手・聞き手の相互の働きかけが必要。」
別角度から私が補足しましょう。
例え話をしますので”実際に体験した”と思って”リアルに想像しながら”読み進めてください。
「あなたが心待ちにしていた週末のデート。その週は月曜日から気分を抑えられず、ずーっとウキウキ。週末に向かうにつれ気分はどんどん上がっていきます。そして迎えたデート当日。着る服も髪型も全てがバッチリ。天気にも恵まれ、外は快晴です。はやる気持ちを抑えながらデート場所に向かう最中…駅に着くと”電車の遅延”があるようです。調べると待ち合わせ時刻から確実に3時間は遅刻します。大遅刻です。色々と計画を立てていたのに、かなりの時間が飛んでしまう。そんなまさか…。なんでこんな日に限って…!!」
皆さん上記の状況を、”リアルに想像”してみましたか?
みなさんが聞き手として”このシチュエーションを聴く”としたら、「どのようなスタンスで・どのように反応しながら聴く」のが適切かイメージはついていますか?
”聴くコツ”の1つは”事実と感情の切り分け”にあります。
上に挙げたデートの例について、もし”事実だけを抜き出す”と次の通りになります。
「電車が遅延し、約束の時間から3時間遅れる」
もはや”例の中のあなたのせいではない”し、避けようがない事態なわけです。
だから特段それ以上「何をどうする?」必要もないはず。
さて、たとえ話について”感情を抜き出す”と、どうなるかイメージはついていますか?
「心待ちにしていたデート。」
「クソみたいな遅延のせいで…」
「出だしから最悪!」
この”事実ではなく感情にフォーカス”し、”相手の感情と対話する”というのが”聴く”ということになります。
今回挙げた例はかなり分かり易いものでしたが、実は”会話の中には事実”と”事実の裏の感情”が入り乱れて話をされています。
分かり易い形の会話もあれば、巧妙に”感情が隠された会話”もあり見分けるのは実は非常に難しい。
実際に本書の抜粋にも次の文が載っていますよね。
「聞き手の反応が話し手の感情と一致しているのは5%以下」
”事実”は何なのか?
”事実に対する感情”は何なのか?
その意識をまずは持つ、そして聞いている会話に意識を向けることが”聴く第一歩”になります。
本書でも次のように”事実と感情の関係性”について説明がされています。
「人の行動には必ず2つの理由がある。」
「”正しい理由”と”本音の理由”だ。」
”正しい理由”とは”それっぽい建前”で、”本音の理由”とは”本心”ですね。
”本心を聴く”には、”起きた行動の裏側”にある”感情の理解”が何よりも大事です。
行動の裏には必ず”感情が隠されて”います。
■まずは”事実の理解”から!五感をフル活用し”能動的”に話を”聴く”!!
本書の抜粋から。
本来”聴く”とは”物凄くエネルギーを使うアクション”です。
私は真剣に人の話を聞く時は、”30分程度”しか集中力が続きません。
一言一句エネルギーを込めて聞き取りますし、”言語外の情報”も同様にエネルギーを込めて聞き取ります。
”聴く”とはそれほどに、”全身全霊を込め集中しないと出来ない行動”です。
本書においても次のように、例が挙げられています。
”表面的な言葉”のみならず、”ちょっとした声色や違和感に注力して聴く”と想像以上に疲れるモノです。
五感をフル活用して相手の話を聴いていると、段々と”事実と本音”・”事実と感情”が切り分けて見えて始めます。
「あぁーはいはい」
「どうせこんな相談ね。」
「そんなことつべこべ言わず」
「やりゃいんだよ。」
そんな風に”自分の心の声”が湧き上がってきたら、それは”聴くことから程遠い状態”です。
”自分の心の声”については”保留”というアクションが必要になります。
”保留の方法や重要性”については、別途”U理論”に詳しくまとめてありますので、あわせて熟読ください。
相手の話を全身全霊で聴く、すると”本音・感情”が見え始めます。
相手は何も”事実”を聴いて欲しいわけではありません。
”事実が最重要視される仕事の現場”においてですら、”事実の裏の感情”を人は聞いてもらいたいと思っています。
”事実”は当たり前に理解する、その上で”事実の裏の感情を理解する”ことが何よりも大事です。
「聴くとは、相手の”頭と心”の中で”何が起きているのか知ろうとする”こと。」
「聴いてもらうとは、”相手が自分を体験すること”を体験すること。」
ここ、めちゃくちゃ大事です!
”相手が自分を体験することを体験すること”、パッと見ると難しく感じますが痺れる表現ですね。
”聴く”とは”事実をなぞる”ことではありません。
”聴く”とは”相手を丸ごと体験すること”です。
■”聴く”とは”相手をそのまま受け入れる”こと!全身全霊で受け止めること!
本書に”感情を聴く”良い例があります。
ここまでの話をまとめながら、皆さん”感情を聴く”感覚で読んでみてください。
そうです。
これが”感情を聴いて反応する会話”です。
本書では次のように続きます。
「”聴くことの核心”は、”何が重要か”探り当てること。」
「私に”なせ話を聞かせてきているのだろう”を、常に自問する。」
ここ超重要です。
女性は本書の抜粋の通り”ごちゃまぜに話してくる”ことがほとんどです。
だからこそ”彼女が聴いて欲しいこと/伝えたいメッセージは何か”を注意して聴く必要があります。
彼女が本当に伝えたいことには、必ず”感情を表す言葉”が入ります。
今回挙げた例で言うと…
・いまいちだった
・きつかった
・ごはんがきちんと食べれない
・きつかった
・ごはんがきちんと食べれない
”感情を表す言葉”はどれも”ネガティブ”。
であれば「クビになってよかった」となるはずですが、彼の口から”クビで良かった”というポジティブな感じは全く感じられません。
…となると??
直感的に”相手の感情”が分からない方は、こうやって”事実と態度”・”事実と反応”を見比べる。
そして”相手の感情を理解する”癖をまずつける。
そうすると、グッと相手の気持ちに寄り添うことが出来ます。
「”どう振舞うか”よりも、”受け入れるモード”でいること。」
彼女は”情報そのもの”なんです。
だから”特定のキーワードに注目する”なんてことはせず、”全てをそのまま受け入れる”という感覚が何よりも大事なんです。
批判・批評・評価など一切せず”相手をそのまま受け入れる”。
そのスタンスとマインド…つまり”保留のスキル”が出来ないと”言葉の裏にある感情を聴く”ということは出来ません。
”聴く”という行為は”耳”だけで行う作業ではありません。
「優れた聞き手なら”声色や非言語的なヒント”に気付き、問いかけをし理解を深め、繊細かつ具体的に反応します。」
この一節の通り”非言語の領域にまで意識を向ける”必要があります。
つまり”全身全霊で聴け”ということです。
”相手をそのまま受け入れる”スタンスにつながる考え方を、本書では次の通り説明しています。
「相手に対する”純粋な好奇心”が必要。」
「反対意見は”クマに追いかけられてる時と同じ恐怖”を感じる。」
”自分の考え・意見とぶつかる内容”が出てくると、人は誰でも「ん??」と思うもの。
ただこの「ん??」を感じてしまう限りでは、”相手をそのまま受け入れること”は絶対に出来ません。
相手に対する”純粋な好奇心”を持ち「どうしてそう考えるのだろう?」が見えるか?
■まとめ
”聴く”とはただぼーっと耐え忍ぶ受動的なアクションではなく”能動的なアクション”です。
”五感をフルに使い”全身全霊をかけて話を聴く。
そうすることで”事実の裏にある本心・本音・感情”が見えてきます。
相手の感情を聴くには”相手を丸ごと受け入れるスタンスとマインド”が最重要です。
”聴く”とは”特定のキーワードを拾い解釈”することではなく、”相手を丸ごと経験する”ということです。
字面だけ追うと「???」な世界だと思いますが、まずは”全身全霊で聴く”ということから始めてみてください。
相手と話し終わった後に”5分毎にどんな話をしたか”思い出してみましょう。
全身全霊で話を聴いていれば、詳細に話の内容を思い出せるはずです。
次回に続く…
【前半】聴く力を身に付けるコツ・ポイント
第1回:人生を変える”聴く力”とは?
第2回:”聴く”本質とは?
第3回:国宝級諜報部員に学ぶ”聴く”極意
第4回:”頭が良い人”・”人見知り”こそ話を聴けない
第5回:自分の”ゆがみ”をまずは知る事から
第6回:”非言語”も会話の一部
第7回:”相手の理解度の理解”も”聴く”
第1回:人生を変える”聴く力”とは?
第2回:”聴く”本質とは?
第3回:国宝級諜報部員に学ぶ”聴く”極意
第4回:”頭が良い人”・”人見知り”こそ話を聴けない
第5回:自分の”ゆがみ”をまずは知る事から
第6回:”非言語”も会話の一部
第7回:”相手の理解度の理解”も”聴く”
【後半】聴く力が無いと起きる問題・課題
第8回:”聴いてるフリ”が一番最悪
第9回:自分の”ゆがみ”を知ることこそ聴く事
第10回:相手を”受け止め”ない限り真の理解は無い
第11回:”非言語”を理解し非言語を操る
第8回:”聴いてるフリ”が一番最悪
第9回:自分の”ゆがみ”を知ることこそ聴く事
第10回:相手を”受け止め”ない限り真の理解は無い
第11回:”非言語”を理解し非言語を操る
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