共感とは、相手が隠している負の感情へ積極的に働きかけることにより、隠していた感情を表出させ心を動かす技術です。
積極的な働きかけとは、会話を通じて得た相手の”精神的な特徴”をもとに、「どのようにネガティブな感情を抱くのか?」可視化し、相手が感じているネガティブな想いを相手に投げかけることです。
口説きにおける”共感”とは、世間で言われるような”相手に対する寄り添い”や”自分なら〇〇と感じる”といった、想いやりを主体とした”他者への気遣い”ではありません。
”精神的な相手の姿”を明確に把握し自らを”相手化”することで、「相手は〇〇と感じている」という”相手のリアルな感情”を体感。
そしてその湧き上がってきた感情を共有することで、相手を揺らします。
相手の考え・感情とシンクロする。
何に対し・どのようにネガティブに感じているのかありありと体感し、それを伝えることで相手の内側から感情を刺激します。
みなさん経験したことが無い技術のため理解も難しいと思いますが、相手の内面から強烈に感情を揺らすまぎれもなく最強の武器です。
マウントが”相手のポジティブな熱量”に対し効果を発揮する一方で、共感は”相手のネガティブな熱量”に対し効果を発揮します。
みなさん”人生が上手く行っている時”は、興味・関心は”自分の外”に向かいます。
”人生が上手く行っていない時”は、興味・関心は”自分の中”に向かいます。
補足になりますが、相手の人生が”上手く行っているか否か”は、”彼女史”を描くことにより可視化できます。
相手の”人生の状態が悪い場合”、共感を使うことで相手の感情を大きく動かせるのです。
■共感は”ネガティブ感情ボックス”を開ける”心の合鍵”
ご自身のことで考えると分かりますが、”感情”は非常に大きなエネルギーを持つ生命機能です。
みなさんが”喜怒哀楽”を感じたり表現する時って、物凄くエネルギーを使いますよね?
そして”感情を出した後”は、どっと疲れませんか?
日常生活では”感情出っぱなし状態”だと大変疲れるため、普段私たちは”感情を心の奥にしまい”生活をしています。
人生が上手く行っていない時もそれは同じ。
本当は”辛くて・悲しくていっぱいいっぱい”なのに、その状態では日常生活を送れないため、”心の奥底にネガティブな感情をしまい”生活しているのです。
共感は、この”心の奥底にしまわれたネガティブな感情”を”強制的に表出させるツール”です。
いわば固く閉じられた”ネガティブ感情ボックス”を開ける、”心の合鍵”とも言えるでしょう。
■共感プロセスと重要なコンセプト
他の記事で紹介した複数の技術を用いながら、共感を行っていきます。
下記の3ステップを踏むことで、適切に共感することができます。
①熱量特定
相手が”どのテーマ・どのトピック”にネガティブな熱量があるのか、まずは把握です。
他記事で説明した”熱量探索”の一連のプロセスと、ショート共感を行うことにより、相手が抱える負の熱量の位置を特定します。
彼女史・映像化・抽象化を使いこなすことで、明確に熱量を把握できます。
▶ 彼女史について学ぶ
▶ 映像化について学ぶ
▶ 抽象化について学ぶ
②状況想起
熱量探索のプロセスで”深掘り”を行うことで、相手が認識している”ネガティブな熱量”を自然と思い出します。
例えば、みなさんに「梅干し」と呼びかけると、自然と”梅干し”を頭の中に描きつつ、条件反射で口の中によだれがドバっと出てくる感じです。
相手に対し、想いが強いネガティブな経験を丁寧に質問していくことで、前述の”梅干し”と同じような作用が働きます。
相手が抱えている”ネガティブな経験”がかなり強く、かつ直近で経験した内容である場合は、”相手に経験を思い出させる”だけで感情が大きく動き、そのままお持ち帰り出来ることがあります。
③感情想起
ここからが”共感”の領域です。
”状況想起”のプロセスである程度は感情が動きますが、前述の通り、耐えられないほど深い負の感情かつ直近で起きた出来事でない限りは、大きく感情が動くことはまずありません。
”心の奥底にしまっている感情”はちょっとのことでは出てきませんし、そもそも本人としても”思い出したくない”・”あまり感情的になりたくない”内容ですしね。
ここで重要になるのが”感情の伝播”と”同調”です。
”感情の伝播”とは、人の感情は他人に移るというものです。
これは心理学でも実証されている効果であり、ネガティブな感情ほど”他人に伝染”していきます。
”同調”とは、”共振・共鳴”のことです。
音楽に造詣がある方は分かると思いますが、音=ヘルツであり、同じヘルツのモノ同士は互いに”揺れ動きあう”という性質があります。
例を挙げると、音叉を使ってギターのチューニングをしたり、触れてもいないのに高いヘルツを出すことでワイングラスを割ったりする”あの現象”です。
”共感”のこの”同調効果”は、ほぼ全ての人が体験・体感したことがないので分からないと思いますが、相手が考えている通り・相手が感じている通りに”アナタがまず感情に浸り・感情を動かす”ことで、相手が共振・共鳴し感情が大きく動き始めるのです。
いわば”考え・感情の共振・共鳴現象”とでもいうべき事象です。
精神的な彼女の姿を正確に掴みアナタが”彼女に成る”ことで、”その事実・事象を彼女が体験したらどのような考え・感情が湧きおこるか”が、自然と心の中に湧きあがり、その感覚を相手に伝えることで感情を揺らしていく技術です。
この”彼女自身に成る方法”が”彼女像”をつかむことになります。
彼女像とは”精神的な彼女”であり、”考え方・価値観・生き方”のように、彼女の日常生活の行動を規定する”意思決定の中枢神経”になります。
彼女像がつかめていれば、特定のイベントごとでの”彼女の感じ方・感情・様子”が、手に取るよう分かってきます。
■共感は最強の武器であり・最凶の取得難易度
独学で共感を習得するのは大変難しいです。
理由は”共感した経験”と”共感された経験”が無いから。
目に見えるケガや病気と異なり、共感では”相手のモノゴトの捉え方”・”ネガティブな経験に対する受け取り方・感じ方”・”沸き起こった感情”など、丁寧に整理し、抽象化し、彼女像を作成します。
そしてその上で彼女像を取り込み、彼女の経験を追体験しながら、彼女が感じた通りに”考え・感情を共有する”アプローチしなければなりません。
”相手が感じた通りに感じる”
このわずか10文字ちょっとのプロセスが、恐ろしく繊細で難しい作業なのです。
相手が人生において”ネガティブな状態”にいる時、共感は信じられないほどのパワーを発揮します。
冗談抜きに”脳死でお持ち帰り”できます。
更に詳しく知りたい方や、本気で習得を目指したい方はご連絡ください。
▶ 連絡はコチラから
”共感スキル”の力試しは、下記の”斗司夫からの挑戦状”がオススメです。
”共感の原理”についてまとめられた下記の書籍を読み込み、”スッと理解出来る”ようでしたら、ある程度”共感のコンセプトに精通している”と考えてよいでしょう。
ここからは”共感のコツ”・”共感の注意点”について、説明していきます。