前回・前々回と「究極理解とはなんぞや?」を見てきました。
今回は”究極理解実現のための必要スキル”について詳しく見ていきたいと思います。
■究極理解を行うために必要な心構え
本書では「究極理解を行うための心構え」として下記の2つを挙げています
① 相手になり切る
② 自分を消す
① 相手になり切る
本書では下記のような記載があります。
よく「相手の立場に立って」といいますが、本当にその人が立っている場所に立つ必要があります。対面で話しているとき、こちらから相手の顔が見えている状態が普通ですよね。
でも相手の立場に立つなら「自分から抜け出て相手の中に入る」必要があります。相手と完全に同じになって「相手の目線で世界を見る」のです。そういうイメージを持って、相手になりきってください。
この記載内容は本当に秀逸で<この感覚・イメージ>がとても大事です。
会話の基本は”対面”ですので、そのイメージで話してしまうとついつい「それは正しい!」とか「俺は違うと思うけど…」といった感じで、”批評家スタンス”で彼女の話を聞いてしまいます。
また究極理解のLv.3は「彼女の中に溶け込み・彼女の目で世界を見る」からこそ、あなたの心の内から”彼女の感情が湧き上がってくる”のです。
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講習生がよくおかしてしまうミスは「彼女と同じサイドから世界を見ていますよ!」と言うものの、よくよく話を聞くと<自分の視座・視野で相手の話しを聞いている>という状態。
例えば経営者。
経営者と従業員って「見るポイント・見てる範囲・見通している世界」が違いますよね?
例え「彼女と同じサイドから世界を見ている」と言っても、”あなたの今までのスタンス”から同じ景色を見ていたのでは”視座・視野は彼女のモノとまるで違う”ということになりますよね。
それでは”Lv.3の世界”に入れるわけがありません。
<視点・視野・視座>この3点において、彼女と同じ状況で世の中を見る癖をつけてください。
人は誰でも<自分なりの色眼鏡>で世の中を見ています。
Lv.3に到達するコツは…
彼女の色眼鏡を理解する
彼女の色眼鏡をかける
彼女の色眼鏡で世界を見る
ということです。
ここで言う”色眼鏡”がいわゆる前回記事の”Lv.4”のことを指します。
② 自分を消す
”①を実現する上でのコツ”と言ってもいいでしょう。
”彼女と同じ視点・視野・視座で世界で見る”のであれば、当然”自分”は必要ない。
ましてや「彼女の色眼鏡で世界を見る」ならば、自分の色眼鏡をかけて”その上から彼女の眼鏡をかぶせて”しまっては「世界が変な色」で見えてしまう。
「自分を消す」ってほぼ全ての人が持っていない感覚だと思います。
これにはコツがあって、次のアクテビティを取り入れてやってみるといいでしょう。
[1] 5人くらいデートを組む
[2] 自分の話はせず「彼女に興味を持って」彼女の話をひたすら聞く
[3] 60分くらい話を聞いたら解散
[4] 彼女の話をまとめる
[5] 彼女が話したかった”本当の想い”をじっくり考える
[6] [4]と[5]を紐づけ・まとめる
単調ですが物凄く効果のあるアクテビティです。
建設的な議論が好きな男性は[2]の段階で”自論”をめちゃくちゃ述べたくなります。
録音してデート音声聞き直して「俺は〇〇だと思うな」なーんて言っていたらアウトです。
ただひたすらに<彼女の考えを聞く1時間>にしてみてください。
[4]・[6]が出来てくると「自分を消して彼女を理解する」フェーズに立ち始めます。
■究極理解に欠かせない”聞く力&聞く姿勢”
究極理解の実現には、心構えに加えて「聞く力」も求められます。
”聴く力”に関しては、名著”LISTEN”でもその重要性と方法をことこまかくまとめてあるので、下記の記事もあわせて熟読ください。
本書ではその「聞く力」を5つのレベルに分けています。
【Lv.0】話を聞いていない
【Lv.1】話をジャッジしながら聞いている
【Lv.2】相手の言葉をそのまま聞いている
【Lv.3】相手の背景・意図・気持ちを理解しながら聞いている
【Lv.4】相手の感情を体感しながら話を聞いている